kaneko art gallery の前身である「かねこ・あーとギャラリー」は1970年代の前半に東京にて創業をいたしました。先代(金子多朔)は美術業界の経験なくこの世界に飛び込み、独自の視点で日本及び海外の現代作家の作品を集め紹介する仕事をして参りました。
 
もっとも長かったのは東京・京橋でのギャラリー運営をベースとした活動でしたが、一帯の再開発もあり移転をし(「KANEKO ART TOKYO」に改称)最後は東京・岩本町にて2017年まで運営を続けました。
年齢・体力等の事情から引退を決めた先代でしたが、代わりに閉廊に向けての作業を担う者がなく数年間閉店・休業状態が続いておりました。息子である私もまた美術業界の経験はなく、閉廊に向けての作業も当時の仕事を抱えながらどう進めていったら良いものか見通しが立たずに手をこまねいておりました。
そうこうする内に時間だけが過ぎ、何かしらの決断を下さなければならないと感ずるようになりました。ひとつには先代が育ててきたギャラリーという場所の雰囲気や、作家さんたちとの繋がりが消えてしまうことへの戸惑い。そして先代が行なってきた数々の企画展の価値を、あらためて私自身が感じ直したこと。その2つがきっかけとなり私自身が先代の仕事を引き継ごう、と思うに至りました。
 
しかし引き継ぐにあたっては先代と同じようなパワフルな仕事はとても自分にはできないという実感もあり、自分なりの方法でその"エッセンス"を引き継ぐことで代替にしようと考えました。
それは私なりに解釈したものでしかないのですが、言葉にするならば「自分が本当に見たいもの」そして「本当に人に見てもらいたいもの」にこだわる気持ちです。
そのことだけをもう一度小さな場所からじっくりと始めてみたいと思い、同じ場所での継続を選ばず郊外の住宅地であるここ横浜・川崎の臨海地域に移転をいたしました。

『Art Into Lives』= アートを生活の中で身近に感じて、楽しんでもらいたい。
そんな思いを出発点に、誰でも入りやすい、親しみやすいギャラリーを。
そして、作品をじっくりと味わい、楽しんでいただけるギャラリーを目指しております。どうぞお気軽にお入りください。そして、あなただけの作品をぜひ見つけてください。
 
アートは非常に多元的なものだと思います。
人それぞれに、好きなアート、気になるアートがあり、感じ方、受け取り方も人それぞれです。
私自身は、比較的オーソドックスな抽象表現を探求しているアーティストに、そして作品に興味があります。なので、セレクトもそのような軸が中心となっていると思います。
 
アートに触れることで、他のことでは味わえない、心の深奥が揺さぶられゆっくりと目覚めるような、不思議な解放感を味わったことが、過去に何度かありました。
救われたというと大げさなのかもしれませんが、行き詰まった心があらためて深く深く深呼吸ができたような感覚だったのかもしれません。
 

そんな記憶に導かれながら、日々の展示という作業と営みを通じてゆっくりと自分なりのギャラリーの形をつくってゆこうとしています。

kaneko art gallery 代表 金子太郎 

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